アポトーシス起こす酵素

アポトーシス起こす酵素、細胞分化も制御と判明

　細胞死（アポトーシス）を引き起こす酵素の働きを調節することで、細胞の性質変化（分化）が制御されていることを、東大大学院の三浦正幸教授（発生遺伝学）らが突き止めた。神経変性疾患の治療法開発につながる可能性があるという。１１日付の米科学誌「セル」に掲載される。
　細胞が遺伝子情報に基づいて“自殺”するアポトーシスは、カスパーゼというタンパク質分解酵素が活性化することで起きる。カスパーゼは細胞死だけでなく、細胞の分化にも関係しているが、その仕組みはよく分かっていなかった。


　三浦教授らは、ショウジョウバエを使った実験で、細胞死に関連する遺伝子の一つを特定。この遺伝子機能を抑制すると、感覚器細胞が異常に増えることが分かった。


　この遺伝子は、免疫に重要な役割を果たすタンパク質リン酸化酵素を作っている。この物質が増えるとカスパーゼが活性化して細胞死が起き、逆に減ると細胞分化が起きるらしい。


　カスパーゼによる細胞分化は、ハンチントン病などの神経変性疾患と関係があるとされており、三浦教授は「活性化を調節すれば、病気の進行を抑制できるかもしれない」と話している。（長内洋介）

産経新聞より
　
　細胞殺すのに役立つってことぉ？（＝０＝）