台所用洗剤で“泡”

台所用洗剤で“泡”戦争　ライオンとＰ＆Ｇが来月発売
ライオンとＰ＆Ｇ（神戸市東灘区）は、容器から泡の状態で出てくる台所用洗剤をそれぞれ６月に発売する。輸入品では前例があるが、国内メーカーが商品化するのは初めて。ライオンは６月２０日に「泡のチカラ　パワーフォーム」を、Ｐ＆Ｇも同月下旬に「スーパー泡ジョイ」を投入し、台所用洗剤の“泡”戦争がスタートする。

　台所用洗剤は、１９９０年代後半からＰ＆Ｇが「ジョイ」シリーズで攻勢をかけ、現在のシェアはＰ＆Ｇと花王が３割台、ライオンが２割台といわれている。この３強のうち２社が泡の洗剤を投入することで新たなトレンドとなりそうだ。

　ライオンは「泡」に関する商品展開の強化を打ち出しており、台所用洗剤でも「シェア拡大による復権」（藤重貞慶社長）を図る。一方、台所用洗剤のトップブランド「ジョイ」を持つＰ＆Ｇは同ブランド内に泡商品を組み込み、ライオンに対抗する。

　台所用洗剤は通常、容器から出てくる液体をスポンジなどで泡立てて使用する。しかし、泡のまま容器から出てくれば便利なわけで、「８０％以上の消費者が持つ大きなニーズ」（Ｐ＆Ｇ）となっている。ただ、泡を容器から出すには洗浄の基になる界面活性剤を減らさなければならなかった。

　ライオンは、新型の界面活性剤とマグネシウムを主成分としたミネラルイオンを組み合わせて、洗浄成分の濃い泡を実現した。また、Ｐ＆Ｇは米国Ｐ＆Ｇが米国内で販売している泡の洗剤をベースに、「日本の生活様式に合うように改良した」（Ｐ＆Ｇ）。

　ライオンは今年３月に「クリーミーな持続する泡」に重点を置いた液体の台所用洗剤「泡のチカラ」を投入、発売１カ月でこれまでにない１０００万個を販売した。そのため同社の３、４月の台所用洗剤の売上高は前年同期比２倍に拡大している。６月に発売するパワーフォームは、「泡のチカラシリーズのプレミアム商品」（高木崇リビングケア事業部副主任部員）と位置づけ、ブランド全体の認知度向上を図る考えだ。

フジサンケイビジネスアイから
　初めから泡できれいに落とせるのかな（・０・（